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田園の憂鬱
¥660
佐藤春夫(1892-1964)が青春の危機、倦怠、歓喜を描いた浪漫文学の代表作。改版(解説=河野龍也) 【この本の内容】 生きる意味を見出せない青年は、田園の隠者となり、ひたすら自然の喚起する生命力を凝視する。倦怠と情熱、青春の危機、歓喜を官能的なまでに描いた浪漫文学の金字塔『田園の憂鬱』。佐藤春夫(1892-1964)が一躍脚光を浴びたデビュー作にして、文豪の代表作。大正文学の到来を告げた近代文学屈指の名作(解説=河野龍也) 【目次】 田園の憂鬱 改作田園の憂鬱の後に 追憶の「田園」 岩波文庫版あとがき〔旧版〕 病める薔薇 序……谷崎潤一郎 注 解……河野龍也 解 説……河野龍也 (岩波書店HPより) 佐藤 春夫 作 発売日:2022年09月 ISBN:9784003107195 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:214頁
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中上健次短篇集
¥1,001
中上健次(1946-1992)は、暴力と性の奔流――憤怒と哀しみを、人間を賛歌する文学に昇華していく。短篇10篇を精選。 この本の内容 戦後生まれの代表的な作家となった中上健次(1946-1992)は、郷里・熊野と土地に根差した一族への痛切なこだわりを終生いだき続けた。圧倒的なまでの暴力と性の奔流――中上の憤怒と哀しみは、やがて人間への優しさに昇華されていく。初期の代表作「十九歳の地図」や、「楽土」「ラプラタ綺譚」等、雄勁と繊細の織りなす短篇10篇を精選。 目次 隆男と美津子 十九歳の地図 眠りの日々 修験 穢土 蛇淫 楽土 ラプラタ綺譚 かげろう 重力の都 注解 解説「路地」への憎愛(道籏泰三) 中上健次略年譜 (岩波書店HPより) 中上 健次 作 , 道籏 泰三 編 発売日:2023年06月 ISBN:9784003123010 判型:文庫 ページ数:324頁
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サピエンス全史 上
¥1,089
内容紹介 ホモ・サピエンスが文明を築き、世界を制覇したのはなぜか? 人類の誕生から狩猟採集、農業革命を経て歴史の統一まで描く、巨大な物語。世界二五〇〇万部のベストセラー! ついに文庫化! 目次 歴史年表 第1部 認知革命 第1章 唯一生き延びた人類種 不面目な秘密/思考力の代償/調理をする動物/兄弟たちはどうなったか? 第2章 虚構が協力を可能にした プジョー伝説/ゲノムを迂回する/歴史と生物学 第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし 原初の豊かな社会/口を利く死者の霊/平和か戦争か?/沈黙の帳(とばり) 第4章 史上最も危険な種 告発のとおり有罪/オオナマケモノの最期/ノアの方舟(はこぶね) 第2部 農業革命 第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇 贅沢(ぜいたく)の罠(わな)/聖なる介入/革命の犠牲者たち 第6章 神話による社会の拡大 未来に関する懸念/想像上の秩序/真の信奉者たち/脱出不能の監獄 第7章 書記体系の発明 「クシム」という署名/官僚制の驚異/数の言語 第8章 想像上のヒエラルキーと差別 悪循環/アメリカ大陸における清浄/男女間の格差/生物学的な性別と社会的・文化的性別/男性のどこがそれほど優れているのか?/筋力/攻撃性/家父長制の遺伝子 第3部 人類の統一 第9章 統一へ向かう世界 歴史は統一に向かって進み続ける/グローバルなビジョン 第10章 最強の征服者、貨幣 物々交換の限界/貝殻とタバコ/貨幣はどのように機能するのか?/金(きん)の福音/貨幣の代償 第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン 帝国とは何か?/悪の帝国?/これはお前たちのためなのだ/「彼ら」が「私たち」になるとき/歴史の中の善人と悪人/新しいグローバル帝国 原註 図版出典 著者略歴 ユヴァル・ノア・ハラリ (ハラリ,Y.N) イスラエルの歴史学者、哲学者。1976年生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して2002年に博士号。ヘブライ大学で歴史学を教える一方、世界の著名なメディアへ寄稿するなど発信を続ける。 柴田 裕之 (シバタ ヤスシ) 翻訳家。早稲田大学、Earlham College卒業。訳書に、ハラリ『ホモ・デウス』、『21 Lessons』のほか、『孤独の科学』、『統合失調症の一族』、『「死」とは何か』など多数。 (河出書房新社HPより) ユヴァル・ノア・ハラリ 著 柴田 裕之 訳 発売日:2023年11月 ISBN:9784309467887 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:360頁
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サピエンス全史 下
¥1,089
内容紹介 文明はなぜ爆発的な進歩を遂げ、近代ヨーロッパは世界の覇権を握ったのか? 帝国・科学・資本を中心に未来への幻想が生まれる歴史を解く。文明は人類を幸福にしたのか? ついに文庫化! 目次 第12章 宗教という超人間的秩序 神々の台頭と人類の地位/偶像崇拝の恩恵/神は一つ/善と悪の戦い/自然の法則/人間の崇拝 第13章 歴史の必然と謎めいた選択 1 後知恵の誤謬(ごびゅう)/2 盲目のクレイオ 第4部 科学革命 第14章 無知の発見と近代科学の成立 無知な人/科学界の教義/知は力/進歩の理想/ギルガメシュ・プロジェクト/科学を気前良く援助する人々 第15章 科学と帝国の融合 なぜヨーロッパなのか?/征服の精神構造/空白のある地図/宇宙からの侵略/帝国が支援した近代科学 第16章 拡大するパイという資本主義のマジック 拡大するパイ/コロンブス、投資家を探す/資本の名の下に/自由市場というカルト/資本主義の地獄 第17章 産業の推進力 熱を運動に変換する/エネルギーの大洋/ベルトコンベヤー上の命/ショッピングの時代 第18章 国家と市場経済がもたらした世界平和 近代の時間/家族とコミュニティの崩壊/想像上のコミュニティ/変化し続ける近代社会/現代の平和/帝国の撤退/核による平和(パクス・アトミカ) 第19章 文明は人間を幸福にしたのか 幸福度を測る/化学から見た幸福/人生の意義/汝(なんじ)自身を知れ 第20章 超ホモ・サピエンスの時代へ マウスとヒトの合成/ネアンデルタール人の復活/バイオニック生命体/別の生命/特異点(シンギュラリティ)/フランケンシュタインの予言 あとがき――神になった動物 文庫版あとがき――AIと人類 謝辞 訳者あとがき 原註 図版出典 索引 著者略歴 ユヴァル・ノア・ハラリ (ハラリ,Y.N) イスラエルの歴史学者、哲学者。1976年生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻して2002年に博士号。ヘブライ大学で歴史学を教える一方、世界の著名なメディアへ寄稿するなど発信を続ける。 柴田 裕之 (シバタ ヤスシ) 翻訳家。早稲田大学、Earlham College卒業。訳書に、ハラリ『ホモ・デウス』、『21 Lessons』のほか、『孤独の科学』、『統合失調症の一族』、『「死」とは何か』など多数。 (河出書房新社HPより) ユヴァル・ノア・ハラリ 著 柴田 裕之 訳 発売日:2023年11月 ISBN:9784309467894 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:400頁
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決定版 第二の性 Ⅱ 体験(上)
¥1,320
内容紹介 Ⅰ巻の「事実と神話」をもとに、現代の女たちの生を、さまざまな文学作品や神話、精神分析を渉猟しつつ分析する。子ども時代、娘時代から、性の入門、同性愛の女、結婚した女まで。 著者略歴 シモーヌ・ド・ボーヴォワール (ボーヴォワール,シモーヌ・ド) 1908年フランス・パリ生まれ。20世紀を代表する作家・思想家。本書はフェミニズムのバイブルとして長く読み継がれている。著書に『老い』『娘時代』など。ゴンクール賞、エルサレム賞など、受賞多数。 『第二の性』を原文で読み直す会 (ダイニノセイヲゲンブンデヨミナオスカイ) (河出書房新社HPより) シモーヌ・ド・ボーヴォワール 著 『第二の性』を原文で読み直す会 訳 発売日:2023年04月 ISBN:9784309467801 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:488頁
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決定版 第二の性 Ⅱ 体験(下)
¥1,320
内容紹介 上巻に続き、現代の女たちの生を分析する。母親、社交生活、売春婦と高級娼婦、熟年期から老年期へ、ナルシシストの女、恋する女、神秘的信仰に生きる女から、自立した女、そして解放まで。 著者略歴 シモーヌ・ド・ボーヴォワール (ボーヴォワール,シモーヌ・ド) 1908年フランス・パリ生まれ。20世紀を代表する作家・思想家。本書はフェミニズムのバイブルとして長く読み継がれている。著書に『老い』『娘時代』など。ゴンクール賞、エルサレム賞など、受賞多数。 『第二の性』を原文で読み直す会 (ダイニノセイヲゲンブンデヨミナオスカイ) (河出書房新社HPより) シモーヌ・ド・ボーヴォワール 著 『第二の性』を原文で読み直す会 訳 発売日:2023年04月 ISBN:9784309467818 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:520頁
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自由思考
¥836
内容紹介 ユーモア溢れる日常のものからシリアスなもの、物語の誕生秘話から文学論、政治思想まで。中村文則・22年の「思考回路」がこの1冊に! 文庫版オリジナル&書き下ろしを収録。 著者略歴 中村 文則 (ナカムラ フミノリ) 1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。著書多数。 (河出書房新社HPより) 中村 文則 著 発売日:2024年07月 ISBN:9784309421247 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:368頁
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断腸亭日乗(一) 大正六ー十四年
¥1,265
四十一年間に渉る荷風の畢生の日記文学。近代文学の至宝。注解を付した。第一巻は大正六年から同十四年まで。(全九冊) 【この本の内容】 大正六年から昭和三十四年、逝去の前日まで四十一年間、書き継がれた荷風の日記。明治・大正・昭和三代にわたる文豪の畢生の代表作にして近代文学の至宝。詩趣溢れる、鋭利な批評を込めた日本語で綴られる。全文を収載、注解、解説、索引を付した初の文庫版。第一巻は、大正六年から同十四年までを収録。(全九冊) 【目次】 大正六(一九一七)年 大正七(一九一八)年 大正八(一九一九)年 大正九(一九二〇)年 大正十(一九二一)年 大正十一(一九二二)年 大正十二(一九二三)年 大正十三(一九二四)年 大正十四(一九二五)年 注解(多田蔵人) 総解説 『断腸亭日乗』について(中島国彦) 第一巻 解説 大正時代の「奥座敷」(多田蔵人) 本文について 【著者略歴】 永井 荷風(ながい かふう) 1879—1959年。日本の作家。『新版 荷風全集』(第2刷)全30巻+別巻。 中島 国彦(なかじま くにひこ) 1946年生。日本近代文学専攻。早稲田大学名誉教授。新版『荷風全集』編集委員。 多田 蔵人(ただ くらひと) 1983年生。日本近代文学専攻。国文学研究資料館准教授。著書に『永井荷風』(2017)。 (岩波書店HPより) 永井 荷風 著 , 中島 国彦 校注 , 多田 蔵人 校注 発売日:2024年07月12日 ISBN:9784003600481 判型:文庫 ページ数:462
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断腸亭日乗(二) 大正十五ー昭和三年
¥1,188
永井荷風(一八七九―一九五九)の四十一年間の日記全文。(二)は、大正十五年から昭和三年まで。(注解・解説=中島国彦) 【この本の内容】 永井荷風(一八七九―一九五九)は、三十八歳から死の前日まで四十一年間、日記『断腸亭日乗』を書き続けた。簡潔な文章の奥から、時代が浮かび上がる。全文収録。(ニ)は、大正十五年から昭和三年まで。初めて詳細な注解を付した(「注解」「解説」=中島国彦)(全九冊) 【目次】 大正十五・昭和元(一九二六)年 昭和二(一九二七)年 昭和三(一九二八)年 注解(中島国彦) 第二巻 解説 齢五十のあとさき(中島国彦) 本文について 【著者略歴】 永井 荷風(ながい かふう) 1879—1959年。日本の作家。『新版 荷風全集』(第2刷)全30巻+別巻。 中島 国彦(なかじま くにひこ) 1946年生。日本近代文学専攻。早稲田大学名誉教授。新版『荷風全集』編集委員。 多田 蔵人(ただ くらひと) 1983年生。日本近代文学専攻。国文学研究資料館准教授。著書に『永井荷風』(2017)。 (岩波書店HPより) 永井 荷風 著 , 中島 国彦 校注 , 多田 蔵人 校注 発売日:2024年10月11日 ISBN:9784003600498 判型:文庫 ページ数:412
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腕くらべ
¥770
【この本の内容】 誠と意地に生きる新橋の芸妓駒代は,一切の義理人情を弁えない男女の腕くらべに敗れ去る.この女性に共感を寄せる講釈師呉山や文人南山.長年の遊蕩生活に社会の勝利者への嫌悪を織りこみ,失われゆく古きものへの愛惜をこめて書かれた荷風中期の代表作.佐藤春夫は浮世絵風の様式描写があると絶賛した. (解説 坂上博一) 2024年夏 岩波文庫一括重版(7月26日発売)対象銘柄 (岩波書店HPより) 永井 荷風 作 発売日:1987年02月01日 ISBN:9784003104125 判型:文庫 ページ数:246
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終戦日記一九四五
¥1,067
第三帝国末期から終戦後にいたる社会の混乱、戦争の愚かさを皮肉とユーモアたっぷりに描き出す。 この本の内容 大人は子どもよりも愚かではないか? 『エーミールと探偵たち』などで知られる児童文学作家ケストナー(1899-1974)が第三帝国末期から終戦直後にかけて右往左往する大人たちの姿を活写する。皮肉とユーモアたっぷりの日記から見えてくるのは、いまなお繰り返される戦争の愚劣さにほかならない。「1945年を銘記せよ」。 目次 まえがき ベルリン 一九四五年二月七日から三月九日 マイヤーホーフェン村Ⅰ 一九四五年三月二十二日から五月三日 マイヤーホーフェン村Ⅱ 一九四五年五月四日から六月十五日 バイエルンのP 一九四五年六月十八日から六月二十八日 マイヤーホーフェン村 Ⅲ 一九四五年六月二十九日から七月五日 シュリーアゼー村 一九四五年七月九日から八月二日 追記 一九六〇年 地図 解説 *文中に一部、現代において差別的とみられる表現があったが、原文を尊重しそのまま訳した。 (岩波書店HPより) エーリヒ・ケストナー 著 , 酒寄 進一 訳 発売日:2022年06月 ISBN:9784003247129 判型:文庫 ページ数:368頁
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独裁者の学校
¥715
大統領の替え玉を使い捨てにして権力を握る大臣たち。政変が起きるが、その行方は…。独裁体制の本質を暴いた、作者渾身の戯曲。 この本の内容 「ところで俺は、替え玉何号なんでしょうか?」 暗殺された大統領の替え玉を養成する「独裁者の学校」。大臣たちは彼らを使い回して権力の座に居座ろうとするが、思わぬ政変が起きる。果たしてその行方は…。ナチ時代を生き抜いたケストナーが痛烈な皮肉で独裁体制のメカニズムを暴く。反骨の作家、渾身の戯曲。 目次 まえがき 登場人物 第一場 第二場 第三場 第四場 第五場 第六場 第七場 第八場 第九場 解 説 著者略歴 エーリヒ・ケストナー Erich Kastner, 1899-1974. ドイツの児童文学作家、小説家、劇作家。代表作に『エーミールと探偵たち』『ぼくが子どもだったころ』『終戦日記一九四五』(いずれも岩波書店)など。 酒寄 進一(サカヨリ シンイチ) 1958年生。翻訳家。和光大学教授。訳書にクラウス・コルドン「ベルリン3部作」(岩波書店)、シーラッハ『神』(東京創元社)、ヘッセ『デーミアン』(光文社古典新訳文庫)などがある。 (岩波書店HPより) エーリヒ・ケストナー 著 , 酒寄 進一 訳 発売日:2024年02月 ISBN:9784003247136 判型:文庫 ページ数:198頁
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遠藤周作短篇集
¥1,001
遠藤周作は、人間の弱さ、信仰、母、病と死をテーマに、短篇小説とした。様々なテーマ、文体の作品から15篇を精選。 この本の内容 遠藤周作は、「沈黙」「海と毒薬」等の長編小説で知られる。短篇小説には、追求したテーマ(人間の弱さ、信仰をめぐる葛藤、母、病と死)を、自分の実人生での体験に即しながら、再構成した作品が多い。遠藤文学の根本的動機と核心がある。「イヤな奴」「学生」「指」など、様々なテーマ、文体の作品から15篇を精選。 目次 船を見に行こう イヤな奴 その前日 私のもの 札の辻 帰 郷 学 生 指 五十歳の男 幼なじみたち 箱 白い風船 母と私 合わない洋服――何のために小説を書くか 吉満先生のこと 解説……………山根道公 遠藤周作略年譜 著者略歴 遠藤周作(えんどう しゅうさく) 小説家。「第三の新人」の一人として戦後文学に登場。主要作の海外での翻訳は多数。『遠藤周作文学全集』(新潮社)。長崎市に遠藤周作文学館。 山根道公(やまね みちひろ) 1960年生。日本近代文学専攻。ノートルダム清心女子大学教授。『遠藤周作文学全集』(全15巻、新潮社、1999、2000年)解題担当。『遠藤周作事典』(2021年、鼎書房)等。 (岩波書店HPより) 遠藤 周作 著 , 山根 道公 編 発売日:2024年06月 ISBN:9784003123416 判型:文庫 ページ数:318頁
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晩年
¥1,133
最初の小説集にして「唯一の遺著」、『晩年』。日本近代文学の一つの到達点を、丁寧な注と共に深く味わう。 この本の内容 「私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた」──〈太宰治〉という作家の誕生を告げる小説集であると同時に、その最高傑作とも言われる『晩年』。まるで散文詩のような冒頭の「葉」、〈自意識過剰の饒舌体〉の嚆矢たる「道化の華」他、日本近代文学の一つの到達点を、丁寧な注と共に深く読み、味わう。(注・解説=安藤宏) 目次 晩 年 葉 思い出 魚服記 列 車 地球図 猿ヶ島 雀 こ 道化の華 猿面冠者 逆 行 彼は昔の彼ならず ロマネスク 玩 具 陰 火 めくら草紙 注(安藤 宏) 解説(安藤 宏) 著者略歴 太宰 治(だざい おさむ) 明治42(1909)―昭和23(1948)年。青森県北津軽郡金木村生まれ。旧制中学時代から習作を始め、昭和11年、第一創作集『晩年』を刊行。以後、『富嶽百景』『走れメロス』『津軽』『ヴィヨンの妻』等作品多数。 (岩波書店HPより) 太宰 治 作 発売日:2024年06月 ISBN:9784003109083 判型:文庫 ページ数:446頁
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大江健三郎自選短篇
¥1,518
デビュー作,芥川賞受賞作から中期の連作を経て後期まで,全二三篇を収録.作家自選の決定版短篇集. この本の内容 「奇妙な仕事」「飼育」「セヴンティーン」「「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち」など,デビュー作から中期の連作を経て後期まで,全二三篇を収録.作家自選のベスト版であると同時に,本書刊行にあたり全収録作品に加筆修訂をほどこした最終定本.性・政治・祈り・赦し・救済など,大江文学の主題が燦めく,ノーベル賞作家大江健三郎のエッセンス. ■編集部からのメッセージ 大江健三郎というと長篇小説のイメージが強いですが,その作家生活を切り開き,現代を代表する作家としての位置を確定的にしたのは,初期の短篇群です.本書には,「奇妙な仕事」「飼育」「セヴンティーン」「を聴く女たち」など,デビュー作から中期の連作を経て後期まで,作家自選による全23篇を収録しました.今回の岩波文庫化にあたっては,その23篇すべてに,作家自身による,けっして少なくない加筆修訂が施されています.いわば大江健三郎の短篇の最終定本といえるでしょう.性・政治・祈り・赦し・救済など,大江文学の主題が凝集された一冊です. 収録作品 奇妙な仕事 死者の奢り 他人の足 飼育 人間の羊 不意の唖 セヴンティーン 空の怪物アグイー 頭のいい「雨の木(レイン・ツリー)」 「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち さかさまに立つ「雨の木(レイン・ツリー)」 無垢の歌,経験の歌 怒りの大気に冷たい嬰児が立ちあがって 落ちる,落ちる,叫びながら…… 新しい人よ眼ざめよ 静かな生活 案内人(ストーカー) 河馬に噛まれる 「河馬の勇士」と愛らしいラベオ 「涙を流す人」の楡 ベラックヮの十年 マルゴ公妃のかくしつきスカート 火をめぐらす鳥 書評情報 週刊読書人 2019年8月2日 読売新聞(夕刊) 2019年7月8日 TBSテレビ「王様のブランチ」 2017年3月25日放送 読売新聞(朝刊) 2015年3月29日 読売新聞(朝刊) 2015年1月25日 TBSテレビ「王様のブランチ」 2014年11月8日放送 東京新聞(夕刊) 2014年10月25日 朝日新聞(朝刊) 2014年10月1日 読売新聞(朝刊) 2014年9月9日 (岩波書店HPより) 大江 健三郎 作 発売日:2014年08月 ISBN:9784003119716 判型:文庫 ページ数:842頁
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新訂 福翁自伝
¥1,276
この本の内容 明治三十年,福沢は六十年の生涯を口述し,のちその速記文に全面加筆して『自伝』を書きあげる.語るに値する生涯,自らそれを生きた秀れた語り手という希有な条件がここに無類の自伝文学を生んだ.近代日本の激動期を背景に,常に野にあって独立不羈をつらぬいた精神の歩みが大らかに語られている. (解説 小泉信三・富田正文) 目次 初版序(石河幹明) 幼 少 の 時 長 崎 遊 学 大 阪 修 業 緒方の塾風 大阪を去って江戸に行く 初めてアメリカに渡る ヨーロッパ各国に行く 攘 夷 論 再度米国行 王 政 維 新 暗殺の心配 雑 記 一身一家経済の由来 品 行 家 風 老余の半生 解 題(小泉信三) 後 記(富田正文) 福沢諭吉年譜 書評情報 PRESIDENT 2019年10月4日号(評者:齋藤 孝さん) 朝日新聞(朝刊) 2018年8月11日 日本経済新聞(朝刊/リーダーの本棚) 2018年7月21日 ダ・ヴィンチ 2018年1月号 日本経済新聞(朝刊) 2015年10月18日 日本経済新聞(朝刊) 2014年10月19日 文藝春秋 2014年5月号 Fole 2013年10月号 読売新聞(朝刊) 2013年9月15日 週刊現代 2013年8月17-24号 CREA 2013年5月号 日本経済新聞(朝刊) 2011年7月31日 読売新聞(朝刊) 2011年1月12日 朝日新聞(be) 2010年1月16日 日本経済新聞(夕刊) 2008年7月16日 日本経済新聞(夕刊) 2008年6月17日 読売新聞(朝刊) 2003年10月20日 (岩波書店HPより) 福沢 諭吉 著 , 富田 正文 校訂 発売日:1937年04月 ISBN:9784003310229 判型:文庫 ページ数:424頁
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道徳の系譜
¥1,001
この本の内容 著者が好んで用いた箴言の形でなく,論文の体裁で書かれた著作で,ニーチェの思想の構造,殊にその道徳批判およびこれに連関する独自の価値思想の理論的な筋道を捉えるのに最も役立つものである.「善と悪・よいとわるい」,「負い目・良心の疾しさ・その他」,「禁欲主義的理想は何を意味するか」の三編から成る. 書評情報 ショパン 2014年11月号 文藝春秋 2014年5月号 朝日新聞(朝刊) 2012年11月25日 (岩波書店HPより) ニーチェ 著 , 木場 深定 訳 発売日:1940年09月 ISBN:9784003363942 判型:文庫 ページ数:282頁
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岩波茂雄伝
¥1,716
高らかな志とあふれる情熱で事業に邁進した岩波茂雄。稀代の出版人の生涯を描く評伝。 この本の内容 低く暮らし、高く思う──。高らかな理想と志をもって時代と向き合い、あふれる活力と情熱で事業に邁進した岩波茂雄(一八八一─一九四六)。稀代の出版人の生涯と仕事を「一番無遠慮な友人」であった哲学者安倍能成(一八八三─一九六六)が描写する。温かな人間理解と忌憚ない批判精神につらぬかれた評伝。(解説=十重田裕一) 目次 再 序 序 第一篇 書店開業以前 明治十四年(一八八一)―大正二年(一九一三) 第一章 郷里の生活 一 岩波の生家 二 幼少時代 三 父の死と諏訪実科中学時代 第二章 東都遊学 一 日本中学の一年 二 一高生活 一年生 ボーキチ時代 二年生 煩悶時代の始 野尻湖の孤棲 二度の落第と一高生活の終 三 選科入学と結婚及び母の死 選科入学と結婚 母の死 第三章 女学校の先生時代 第二篇 岩波書店 大正二年(一九一三)―昭和二十一年(一九四六) 第一章 古本屋開業――古本の正価販売 第二章 出版事業 一 創業時代――処女出版『こころ』、「哲学叢書」及び「漱石全集」 二 関東震災前後 三 岩波文庫とストライキ――昭和初頭 四 昭和四年から日支事変まで 五 日支事変から太平洋戦争まで 六 太平洋戦争中及び降服後 七 書店後記 第三篇 社会生活 第一章 郷党への奉仕 一 郷土愛 二 郷村への合力 三 桑原山事件 四 県教育に対する協力 第二章 政治的行動 一 議会及び選挙に対する関心 二 貴族院議員 三 岩波と政界人 第三章 時局に対する態度 一 国内の問題 瀧川事件 美濃部の天皇機関説 五箇条の御誓文 二 中国及び中国人に対する同情 三 太平洋戦争と岩波の欧米観 第四章 日本降服後の活動 一 感謝と注文 二 病中の斡旋奔走 第五章 文化的奉仕 一 感謝金 二 風樹会 三 文化勲章 第四篇 私生活 第一章 趣味好尚 一 登山、旅行 二 欧米旅行 三 乗 馬 四 食 味 五 読書、芸術 六 建築――惜櫟荘 第二章 交 友 第三章 家庭生活 第四章 人間と終焉 一 岩波の人間 二 病状及び終焉 岩波茂雄年譜 本の民衆化を目指して――「文化の配達夫」の肖像………十重田裕一 人名索引 (岩波書店HPより) 安倍 能成 著 発売日:2023年08月 ISBN:9784003812853 判型:文庫 ページ数:606頁
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日常生活の精神病理
¥1,584
ささやかな度忘れや失錯に潜む思いがけない想念や欲望とは? 十全な注を付す、約八十年ぶりの改訳新版。 この本の内容 よく知っているはずの画家の名前がどうしても思い出せない。ありえない言い違いや読み違いをしてしまう――日常のささやかな度忘れや失錯の奥に潜む、思いもかけない想念や欲望とは。フロイト(1856-1939)存命中にもっとも広く読まれ、各国語に訳されてきた著名な一作の改訳新版。十全な注と事例の一覧も付す。 目次 凡例 第一章 固有名詞の度忘れ 第二章 外国語の言葉の度忘れ 第三章 名前と文言の度忘れ 第四章 幼年期想起と遮蔽想起について 第五章 言い違い 第六章 読み違いと書き違い 第七章 印象や企図の度忘れ 第八章 取りそこない 第九章 症状行為と偶発行為 第十章 勘違い 第十一章 複合的な失錯行為 第十二章 決定論、偶然を信じること、迷信、様々な観点 訳注 訳者解説 内容の構成と事例一覧 (岩波書店HPより) フロイト 著 , 高田 珠樹 訳 発売日:2022年06月 ISBN:9784003364291 判型:文庫 ページ数:606頁
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精神と自然
¥1,243
私たちこの世の生き物すべてを結びつけるパターンとは? エコロジカルな認識論を語った入門書。 この本の内容 私たちこの世の生き物すべてを、片やアメーバへ、片や統合失調症患者へ結びつけるパターンとは? 日常の思考の前提を問い直し、二重記述、論理階型、散乱選択といった道具立てによって、発生も進化も学習も病理も包み込むマインドの科学を探究したベイトソン(1904-80)。そのエコロジカルな認識論の到達点を自ら語った入門書。 目次 謝辞 Ⅰ ――イントロダクション Ⅱ ――誰もが学校で習うこと Ⅲ ――重なりとしての世界 Ⅳ ――精神過程を見分ける基準 Ⅴ ――重なりとしての関係性 Ⅵ ――大いなるストカスティック・プロセス Ⅶ ――類別からプロセスへ Ⅷ ――それで? 付記――時の関節が外れている 用語解説 訳者あとがき 索引 (岩波書店HPより) グレゴリー・ベイトソン 著 , 佐藤 良明 訳 発売日:2022年01月 ISBN:9784003860182 判型:文庫 ページ数:446頁
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娘巡礼記
¥1,078
大正時代の四国遍路の実態を伝える貴重な記録. この本の内容 大正7年,24歳の高群逸枝(1894―1964)は四国へ旅立った.家を捨て,職を捨て,恋を捨て,ただ再生を目指して.女性の旅行が好奇の目で見られていた時代,旅先から書き送られたその手記は新聞に連載され,大評判を呼ぶ.巡礼中の苦しみと悟り,社会のどん底に生きる遍路の姿,各地の風物をいきいきと伝える紀行文学の傑作. 書評情報 日本経済新聞(朝刊) 2015年11月8日 東京新聞(朝刊) 2015年6月14日 InRed 2004年9月号 文學界 2004年8月号 週刊朝日 2004年7月2日号 婦人之友 2004年7月号 週刊文春 2004年6月10日号 読売新聞(朝刊) 2004年6月6日 (岩波書店HPより) 高群 逸枝 著 , 堀場 清子 校注 発売日:2004年05月 ISBN:9784003810613 判型:文庫 ページ数:334頁
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大衆の反逆
¥1,276
スペインの哲学者が、使命も理想も失った「大衆」を痛烈に批判。現在に通じる警世の書。(解説=宇野重規) この本の内容 スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセット(一八八三─一九五五)による痛烈な時代批判の書。自らの使命を顧みず、みんなと同じであることに満足しきった「大衆」は、人間の生や世界をいかに変質させたのか。一九三〇年刊行の本文に加え、「フランス人のためのプロローグ」および「イギリス人のためのエピローグ」も収録。二〇世紀の名著を明快な訳文で。(解説=宇野重規) 目次 凡 例 フランス人のためのプロローグ 第一部 大衆の反逆 一 密集の事実 二 歴史的水準の上昇 三 時代の高さ 四 生の増大 五 一つの統計的事実 六 大衆化した人間の解剖開始 七 高貴なる生と凡俗なる生、あるいは努力と無気力 八 大衆はなぜ何にでも、しかも暴力的に首を突っ込むのか 九 原始性と技術 十 原始性と歴史 十一 「満足しきったお坊ちゃん」の時代 十二 「専門主義」の野蛮 十三 最大の危険物としての国家 第二部 世界を支配しているのは誰か 十四 世界を支配しているのは誰か 十五 真の問題に辿り着く イギリス人のためのエピローグ 原 注 訳者あとがきに代えて (佐々木淳) 解 説 新鮮な自己批判の書 (宇野重規) 人名索引 書評情報 文藝春秋 2020年9月特別号(評者:佐藤 優さん) 北海道新聞 2020年6月28日 西日本新聞 2020年6月6日(評者:梁木靖弘さん) 朝日新聞digital 2020年6月2日(評者:浜田陽太郎さん) 東京新聞(夕刊) 2020年5月18日 読売新聞 2020年5月17日(評者:本多正一さん) (岩波書店HPより) オルテガ・イ・ガセット 著 , 佐々木 孝 訳 発売日:2020年04月 ISBN:9784003423110 判型:文庫 ページ数:428頁
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職業としての学問
¥550
ウェーバーは学問と政策の峻別を説き,「日々の仕事(ザッヘ)に帰れ」と彼らを叱咤する. この本の内容 第一次大戦後の混迷のドイツ.青年たちは事実のかわりに世界観を,認識のかわりに体験を,教師のかわりに指導者を欲した.学問と政策の峻別を説くこの名高い講演で,ウェーバーはこうした風潮を鍛えらるべき弱さだと批判し,「日々の仕事(ザッヘ)に帰れ」と彼らを叱咤する.それは聴衆に「脅かすような」印象を与えたという. 目次 職業としての学問 あとがき 旧訳の序 訳注 書評情報 東京新聞(朝刊) 2017年10月22日 読売新聞(朝刊) 2015年10月5日 日本経済新聞(朝刊) 2013年12月1日 週刊現代 2013年5月4日号 毎日新聞(朝刊) 2009年10月11日 CREA 2009年9月号 産経新聞 2009年4月21日 産経新聞 2008年9月22日 (岩波書店HPより) マックス・ヴェーバー 著 , 尾高 邦雄 訳 発売日:1936年07月 ISBN:9784003420959 判型:文庫 ページ数:92頁
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日曜日の住居学
¥792
内容紹介 本当に住みやすい家とは、を求めて施主と真摯に関わってきた著者が、個々の家庭環境に応じた暮しの実相の中から、理想の住まいをつくる手がかりをまとめたエッセイ集。 著者略歴 宮脇 檀 (ミヤワキ マユミ) 1936-1998。建築家・エッセイスト。モダニズムのデザインに風土性・生活感を重視した住宅設計を追求した。第31回日本建築学会賞作品賞受賞。 (河出書房新社HPより) 宮脇 檀 著 発売日:2013年05月 ISBN:9784309412207 判型:文庫版 製本:並製 ページ数:224頁