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内容紹介
『暇と退屈の倫理学』國分功一郎、文庫最新刊! 本当の自由を求める新たな時代の哲学書。
誰かを好きになる。これは能動か受動か。好きになろうとしたのでもなければ、好きになるよう強いられたのでもない。自分で「する」と人に「される」しか認めない言葉は、こんなありふれた日常事を説明することすらできない。その外部を探求すべく、著者は歴史からひっそりと姿を消した“中動態”に注目する。人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求める哲学書。時代を画する責任論を新たに収録。
目次
プロローグ——ある対話
第1章 能動と受動をめぐる諸問題
1「私が何ごとかをなす」とはどういうことか
2「私が歩く」と「私のもとで歩行が実現されている」は何が違うのか
3?意志と責任は突然現れる
4?太陽がどうしても近くにあるように感じられる——スピノザ
5?文法の世界へ
第2章 中動態という古名
1「中動」という名称の問題
2?アリストテレス『カテゴリー論』における中動態
3?ストア派文法理論における中動態
4?文法の起源としてのトラクス『文法の技法』
5?エネルゲイアとパトスをめぐる翻訳の問題
6?パトスは「私は打たれる」だけではない
7?メソテースをめぐる翻訳の問題——四つの例
8?奇妙な起源
第3章 中動態の意味論
1?中動態に注目する諸研究——第三項という神秘化
2?中動態の一般的定義——なぜ奇妙な説明になるのか?
3?中動態を定義するために超越論的であること
4?バンヴェニストによる中動態の定義
5?中動態の一般的な定義との関係
6?受動態、能動態との関係
7「中動態」という古名を使い続けること
第4章 言語と思考
1?ギリシア世界に意志の概念はなかった
2?ある論争から
3『カテゴリー論』読解への貢献——デリダの批判(a)に対して
4?思考の可能性の条件としての言語——デリダの批判(b)に対して
5?哲学と言語——デリダの批判(c)に対して
第5章 意志と選択
1?アレントの意志論
2?アリストテレスの「プロアイレシス」
3?プロアイレシスは意志ではない
4?意志と選択の違いとは何か?
5?意志をめぐるアレントの不可解な選択
6?カツアゲの問題
7「する」と「させる」の境界
8?権力関係における「能動性」
9?アレントと一致の問題
10?非自発的同意の概念
11?アレントにおける政治、意志、自発性
第6章 言語の歴史
1?動詞は遅れて生じた
2?動詞の起源としての非人称構文
3?中動態の抵抗と新表現の開発
4?出来事の描写から行為の帰属へ
5?日本語と中動態
6?自動詞と受動態
7「自然の勢い」としての中動態
8?中動態をめぐる憶測
9?抑圧されたものの回帰
第7章 中動態、放下、出来事——ハイデッガー、ドゥルーズ
1?ハイデッガーと意志
2?ハイデッガーの意志批判
3「放下 Gelassenheit」
4?ドゥルーズ『意味の論理学』——その古典的問題設定
5?出来事の言語、動詞的哲学
6?動詞は名詞に先行するか?
第8章 中動態と自由の哲学——スピノザ
1?スピノザの書いた文法書『ヘブライ語文法綱要』
2?動詞の七つめの形態——文法論
3?内在原因、表現、中動態——存在論(1)
4?変状の二つの地位——存在論(2)
5?変状の中動態的プロセス——倫理学(1)
6?スピノザにおける能動と受動——倫理学(2)
7?能動と受動の度合い——倫理学(3)
8?自由について
第9章 ビリーたちの物語
1?メルヴィルの遺作
2?キリスト、アダム
3?ねたみの謎
4?歴史
5?彼らはいったい誰なのか?
6?中動態の世界に生きる
注
あとがき
文庫版補遺 なぜ免責が引責を可能にするのか——責任と帰責性
著者プロフィール
國分功一郎
コクブン・コウイチロウ
1974(昭和49)年生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2025(令和7)年3月現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。2017(平成29)年、『中動態の世界』で小林秀雄賞を受賞。著書に『暇と退屈の倫理学』、『ドゥルーズの哲学原理』、『近代政治哲学』、『スピノザ──読む人の肖像』、『目的への抵抗』、『手段からの解放』、『〈責任〉の生成──中動態と当事者研究』(熊谷晋一郎と共著)ほか。
(新潮社HPより)
國分功一郎/著
発売日:2025年03月
ISBN:9784101035420
ページ数:528頁
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